「イギリスの大学・ニッポンの大学」を読みました。
【評価】
おもしろい。
【関心】
長年教育界においてタブーとされてきた学力と親の経済力の関係について踏み込んだ著書を出している苅谷氏は前々から注目の研究者でした。
そんな苅谷氏の著書、しかも、いつの間にか苅谷氏がオックスフォード大学の教員になっている!という驚きから思わず手にしてしまいました。
【感想】
東大生といえども、世界から見ると、本当に勉強していないんだな…と、反省するとともに、世界の大学生の勉強の実体に驚きました。
オックスフォード大学では、学生は、何冊もの文献購読と課題に答えるレポートを提出した上で、週に1回1時間、学生2~3名と教員で質疑・議論をする「チュートリアル」を行っているそうです。
英語は全くできませんが、優秀な教員とディスカッションする機会に恵まれるのであれば、今からでも英語の勉強をして留学したいとかなり真剣に思うくらい魅力を感じました。
(経済的に無理ですが)
英語が苦手なので、これまで海外の大学には関心がありませんでした。
なので、本書を読んで初めて海外の大学の実態を知りました。
外国の大学は日本の大学と全然システムが異なるそうです。
システムの違いや大学教育に対する考え方の違いも含めて、とてもわかりやすくまとまっているので、最近の留学ブームに乗って海外留学を考えている学生・保護者におすすめの本です。
また、海外の一流大学と比べて、「東大って何なんだろう」ということを考えるための材料になるという意味でも、読んでよかったと思います。
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グローバル化時代の大学論2 - イギリスの大学・ニッポンの大学 - カレッジ、チュートリアル、エリート教育 (中公新書ラクレ)
- 作者: 苅谷剛彦
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