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東京大学を卒業しましたが、

東京大学を卒業したけれど、「何者」にもなれず社会の中に埋もれきったアラサー女子の、現状への反省も込めた徒然記です。

JMOOCと高等教育-高校までの「学び」と変わらない高等教育

東大(卒)と勉強・学ぶこと

最近、東京大学大学院の批判ばかりしていますが(※1、2)、それは、「私にもワクワクしながら学べる場を提供してよ!」という思い故です。
勉強したいんです。。


勉強欲求を満たすため、もともとeーlearningはあまり好きではないのですが、話題ということもありJMOOC(※3)をやってみました。


MOOCsについて】

JMOOCの話をする前に、MOOCsについて簡単に説明します。


以下、平成25年8月の中央教育審議会大学院部会における東京大学船守特任准教授の資料等(※4)より関係部分を抜粋します。


MOOCsとは、Massive Open Online Coursesの略称で、インターネットを通じて配信されている大学の講義、及びそのプラットフォームを指すそうです。
プラットフォームとしては、MITやハーバード大学が参加しているedx、アメリカの研究型大学が参加しているCourseraが有名です。
これらの講義は無料で提供されています。


講義は、毎週ステップごとに配信され、随時課題提出が求められたり、最終試験があったりするそうです。
なお、課題の採点は採点基準に則り、受講者同士で実施します。
科目によっては単位認定がなされるそうです。

 

上記、MOOCsの日本のプラットフォームがJMOOCです。


【JMOOCをやってみた!】

早稲田大学の栗崎周平先生の「国際安全保障論」を受講してみました。


1週間分の講義の構成は、1回15分前後の講義×7~10回+理解度確認クイズと400字程度のレポートとなっています。
ちなみに、理解度確認クイズは選択式で、その場で正解/不正解が表示されます。
レポートは採点基準に従って自分以外の5人分の採点が求められ、自分が書いたレポートについては、自己採点と他者からの採点結果が提示されます。

 

さて、栗崎先生の講義を受講してみました。



……


………


ゲーム理論を用いた安全保障論はすごくおもしろいのですが、どうにも手持無沙汰で仕方がないです。


動画の横に字幕も出るし、資料もダウンロードできるので、ノートを取るモチベーションはわきません。
スライドもずっと見ている必要はないので、注意力が散漫になります。


何だか効率悪い…

やっぱり、eーlearningは向いていませんでした。


さらに、1週間分の講義時間が90~120分と長く、一日でその週の講義を全部見て、理解度確認クイズやレポートまで終わらせることは時間的に困難です。


結局、面倒臭くなり、3週目の途中でドロップアウトしてしまいました。


高等教育と高校までの教育との違い?】

最近、高等教育の質の転換・向上が指摘されていますが、JMOOCをやりながら、「結局、高校までの『教科』以外のものが学ぶ対象になったというだけで、やっていることは高校生の頃と変わらないじゃん」と思ってしまいました。
非常に残念です。

 

今回の講義の中で「レポート」とされているものは、その週に受講した講義の中から正解を探してくるもので、今となっては懐かしい「論述問題」と同じです。
今回の講義のレポートを書いたり採点をしながら、高3の夏、日本史の問題集を解いた日々を思い出しました。


懐かしい!


でも、高等教育としてこれでいいのでしょうか?


JMOOCは、せっかくの新しい試みなので、アメリカやイギリスの大学(※5、6)のように自分の考えを書かせるなど、従来の日本の高等教育とは異なるものを提供すればいいのに…と、個人的には思います。


それとも…

  • JMOOCには、ディスカッションを中心とした有料の反転学習という制度があるので、真面目にやりたい人はお金を払ってやりましょう、ということなのでしょうか。
  • もしくは、基礎的素養を養うことが目的だから「論述問題」で十分ということなのでしょうか。
  • あるいは、採点の方法などJMOOCの運用上の都合で、この形式がベストということなのでしょうか。

 

eーlearningが向いていなくても、無料で学べる機会が拡大することには大賛成なので、JMOOCの今後に期待です。

 

 

 

※1東大卒者にとって東京大学大学院は行くに値しない!? - 東京大学を卒業しましたが、

※2ここが変だよ、大学院!@東京大学 - 東京大学を卒業しましたが、

※3JMOOC | 日本オープンオンライン教育推進協議会 | JMOOCは日本とアジアのための 「学びによる個人の価値を社会全体の共有価値へ拡大するMOOC」の実現を 産学の連携によって強力に牽引します

※4大学院部会(第66回) 議事録:文部科学省  ←船守先生の名前で検索

  大学院部会(第66回) 配付資料:文部科学省 ←資料3-2

※5「アメリカの大学・ニッポンの大学」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、

※6「イギリスの大学・ニッポンの大学」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、

 

 

<関連記事>

「教養」によって高学歴者の信頼回復を図ることはできないか。② - 東京大学を卒業しましたが、