東京大学を卒業しましたが、

東京大学を卒業したけれど、「何者」にもなれず社会の中に埋もれきったアラサー女子の、現状への反省も込めた徒然記です。

2014-01-01から1年間の記事一覧

「ベトナム戦争」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】以前読んだ「資本主義の終焉と歴史の危機」(※1)で、ベトナム戦争がアメリカのフロンティア拡大の挫折として書かれていました。しかし、大学受験時に世界史の勉強はしたものの、正直、現代史は力を入れていなかった私には、…

「金融恐慌とユダヤ・キリスト教」を読みました。

【評価】まぁまぁ。 【関心】宗教に関する本を読みたいと思っていたところ、知り合いにすすめられました。最近、経済関係の本を読んでいた(※1、2)こともあり、それらともつながりそうな「金融恐慌」という言葉がタイトルに入っている点にも魅力を感じ、…

英語について徒然なるままに ~英語が話せないまま逃げ切りたい!

今年の初めに「TOEICを受けてみよう!」という目標を立てた(※1)のですが、結局、目標倒れに終わりそうです。 なぜ今さらTOEICを受けようと思ったかというと、諸事情があったのと、たまには目に見える形での「成果」がほしいと思ったからでした。でも、「T…

「バカヤロー経済学」を読みました。

【評価】まぁまぁ。 【関心】先日読んだ竹内氏の「理系バカと文系バカ」(※1)がおもしろかったので、別の本も読んでみたいと思っていました。先日、経済の専門家である飯田氏が経済以外のことについて書いた本(「ダメな議論」)(※2)を読んだところ「い…

「資本主義という謎」を読みました。

【評価】いまいち。 【関心】先日読んですごくおもしろかった「資本主義の終焉と歴史の危機」(※)の「前」に当たる対談だという話を小耳見に挟んだので読んでみることにしました。 【感想】「資本主義の終焉と歴史の危機」(※1)の方がおもしろかったし、…

「大人になる」って何だろう ~政治家の言い訳と子どもの言い訳と責任と+α

今週末は久しぶりの衆議院選挙です。 先日、解散に関するニュースを見ていたら、前回の解散のきっかけとなった野田総理(当時)と安倍総裁(当時)の党首討論を思い出しました。 衆議院の解散は、もっと密室などの「裏側」で決定されるものだと思っていたの…

女性の活躍促進は新たな被搾取層の創出?

女性の活躍促進。選挙の争点になっているのかいないのか、あるいは「できない」のかはわかりませんが、それでも今年の「動き」になっていると思います。 せっかくの女性の活躍促進の流れに水を差すつもりはないのですが…昨今進められている女性の活躍促進は…

「資本主義の終焉と歴史の危機」を読みました。

【評価】すごくおもしろい! 【関心】久しぶりに経済関係の本を読んでみたいと思っていたところ、知り合いに勧められたので読んでみることにしました。 【感想】想像以上におもしろくて感動してしまいました。 利子率の歴史から見た資本主義システムの限界を…

「理系バカと文系バカ」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】「理系と文系」ではなく、理系と文系の後に「バカ」が入っている少し挑発的なタイトルが、まさに「目に飛び込んで」きました。。理系と文系のあとにわざわざ「バカ」をつけているということは、単なる理系と文系の違いについて…

責任と給与の関係についての考察と+α

以前、昇進をした友人から「給料は大して変わらないのに責任だけが重くなるのなら、昇進しない方が良かった」というグチを聞きました。仕事があまり好きではない私としては共感してしまいましたが、最近ふと疑問に思うことがありました。 責任が重いと給料は…

「リアル30’s」を読みました。

【評価】興味深い。 【関心】「リアル30's」が毎日新聞に連載されていたとき、いくつか記事を読んだことがありました。 その中には、今でも私の心に深く刻み込まれている内容もあります。そんな「リアル30's」が書籍としてまとまり出版されたことを知っ…

雇用不安を煽る言説に過剰に走らされている気がする。

ビジネス書は、世の中のどのくらいの人に読まれているのでしょうか。書籍、雑誌と様々な形で発行されている現状を鑑みるに、それなりの人に読まれていると考えられます。私も大学時代には日経WOMAN、最近は東洋経済オンライン・プレジデントオンラインとそれ…

「お姫様とジェンダー」を読みました。

【評価】複雑。 【関心】昨今流行りの「女性の活躍促進」。考えれば考えるほど違和感があります。そして、その違和感の根底にあるのは男女共同参画やジェンダーに関係することだという気がしていました。 今まで男女共同参画やジェンダーについて真面目に考…

「ダメな議論」を読みました。

【評価】いまいち。 【関心】以前読んだ経済政策に関する飯田氏の著書(※)が非常におもしろかったので、飯田氏の著書をもう一冊読んでみたいと思っていました。飯田氏の著書で検索したところ出てきた数冊の本のうち、タイトルが何となくおもしろそうだった…

大学教育という「サービス」と大人になれない大学生?

先日、大学受験生のお子さんを持つお母さんとお話をする機会をいただきました。 そして、最近の大学受験をめぐる状況を伺って、私が高3だったころとの違いに心底驚きました。 私の高校3年生の夏といえば…漠然と「東大を受けるのだろうな」とは思っていたも…

「ハイデガー入門」(竹田青嗣)を読みました。

【評価】いまいち。 【関心】先日読んだ「ハイデガー入門(細野亮一)」(※)がまったく理解できなかったので、リベンジを果たすべく、別の著者の入門書を手にしてみました。 【感想】やはり、ハイデガーはわかりませんでした。 高校の倫理の授業で学んだと…

「大学論」を読みました。

【評価】普通。 【関心】大学についてもう少し学びたいと思い、検索をしたところ本書が出てきました。タイトルから大学論一般について書かれていると考えられ、かつ、以前読んだ大塚氏の著書が非常におもしろかったので読んでみることにしました。 【感想】…

人材育成?その前に、魅力的な「未来」をつくるべきだと思う。

随分前に、 グローバル人材の育成って言うけど、そんなにグローバル人材って必要なの? 国が税金を使ってまでやる必要があるの? ということを書きましたが(※1)、やっぱり、各方面で叫ばれている人材育成は欺瞞にしか思えません。 【人材育成に成功してい…

「今こそアーレントを読み直す」を読みました。

【評価】普通。 【関心】先日読んだ仲正氏の「集中講義!日本の現代思想」(※)がとてもおもしろかったので、仲正氏の著書をもう一冊読んでみたいと思っていました。読書メーターで検索したところ、登録数がそれなりにあり、かつ、不勉強な私にはアーレント…

「理性の限界」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】自分の関心に沿った本ばかり読んでいたら偏った読書になってしまいます。そう思って、読書メーターの「相性のよい読書家さん」が読んでいる本は時々チェックしています。そこでたまたま目に入った本書のタイトル「理性の限界」…

「女性の活躍促進」の裏側の男性の不自由な社会?

私はこれまで総合職として働いてきました。 いい意味でも悪い意味でも男女差別はなく、男性と同じように働いてきました。きっと、これからも働いていくのだと思います。 総合職として働くのは大変です。拘束時間は長く、お昼ご飯を食べそびれて気がついたら…

「評価経済社会」を読みました。

【評価】超おもしろい! 【関心】本書を手にしたことに深い理由はありません。普段あまり読まないジャンルの本を読みたいな…と思っていたところに、たまたま読書メーターで「相性のよい読書家さん」が読んでいて、登録数が多かったので読んでみることにしま…

「日本の現代思想-ポストモダンとは何だったのか」を読みました。

【評価】良い。 【関心】「寝ながら学べる構造主義」(※)を読んで以来、思想に関する関心が私の中で高まっています。ブログの記事を書こうとしたとき、どこかで聞いたことのある「大きな物語の終焉」というワードをふと思い出しました。それがどのような意…

高等教育の量的拡大は「教育改革の幻想」?

苅谷氏は、「ゆとり教育」へと舵を切った教育改革は、実体とは異なる過度の受験競争への処方箋としてなされたものである、と指摘しています。この点を指摘した著書の「教育改革の幻想」(※1)というタイトルは言い得て妙だと思います。 教育再生実行会議の…

「ハイデガー入門」を読みました。

【評価】いまいち。 【関心】「座右のニーチェ」(※1)に引き続き、「寝ながら学べる構造主義」(※2)に出てきた思想家について、もっと詳しく知りたいと思い読むことにしました。 【感想】本書を読んでもハイデガーに入門できませんでした。同じ話を繰り…

「歴史を学ぶということ」を読みました。

【評価】微妙。 【関心】「『きけわだつみのこえ』の戦後史」(※1)や藤原帰一氏(※2)・藤原正彦氏(※3)の著書を読み、これまで学校で学んできたことを含め「歴史ってなんだろう」という疑問が私の中にわいてきました。そんなとき、本書を見かけ、タイ…

女子が東大を目指さないことの考察とポジティブアクションについて

先日、「女の子が東大に入ると損?いいえ、日本一幸せになれます」(※1、2)という記事を見て以来、ずっと気になっていることがあります。 なぜ女子高生は東京大学を目指さない(選ばない)のか。 その理由を私なりに考えてみました。 ちなみに、東京大学…

「座右のニーチェ」を読みました。

【評価】普通。 【関心】「寝ながら学べる構造主義」(※)がすごくおもしろかったので、そこに出てきた思想家についてもっと詳しく知りたいと思っていました。そこで、「あの有名な齋藤氏」の著書ということもあり、読んでみることにしました。 【感想】本書…

「大学経営を斬る」を読みました。

【評価】読む必要なし。 【関心】「大学とは何か」、「大学の意義は」など、大学に対する関心を非常に強く持っています。これまで、苅谷氏の「イギリスの大学・ニッポンの大学」(※1)や吉見氏の「大学とは何か」(※2)など、大学の内容について書かれた本…

「教養」によって高学歴者の信頼回復を図ることはできないか。②

先日書いた、「教養を通じて高学歴者の信頼回復を図る」という考え(※1)は、完全な私の妄想です。でも、たとえ妄想でも、妄想なりの根拠もどきの補足をしてみたいと思います。 妄想内容は以下のとおりです。 望むと望まざるに関わらず、「高学歴」とラベリ…