東京大学を卒業しましたが、

東京大学を卒業したけれど、「何者」にもなれず社会の中に埋もれきったアラサー女子の、現状への反省も込めた徒然記です。

2014-01-01から1年間の記事一覧

「教養」によって高学歴者の信頼回復を図ることはできないか。

今日は妄想を語ってみたいと思います。 以前、単なる学歴(及び学歴社会)否定の先に「良い未来」はないのではないか、ということを書きました(※1)。昨今の状況を鑑みるに、高学歴者が否定されるのはある意味やむを得ません。。しかし、このままでいいと…

「非属の才能」を読みました。

【評価】普通。 【関心】読書メーターで相性の良い読書家さんが読んでいるのを見て、何となく興味を持ちました。加えて、たくさんの人が登録していることや「非属ってなんだろう?」と気になったetcの理由から読んでみることにしました。 【感想】本書が言う…

若手社会人の成長願望に見る進歩主義の終焉?

最近、今の生活に退屈してきました。去年までは去年までの生活に退屈して、飽ききっていましたが…私は飽きっぽい性格なのでしょうか? 【学校教育がつくる「成長を求める体質」?】 大人になると日々の生活における変化が少なくなります。大学生のころまでは…

「日本人の誇り」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】藤原帰一氏の「戦争を記憶する」(※)を読んだときにも思いましたが、私たちが学んできた「歴史」は、どうやら歴史の一側面でしかないようです。教科書に書かれたものとは違う「歴史」を知りたいと思い、本書を読むことにしま…

「まだ」子どもを産まない理由。

学生のころ、女子だけで集まると恋愛話をよくしていましたが、最近は、話題の中心が結婚・出産に変わってきたのを感じます。 アラサーを実感する瞬間です。 自分や一緒に話している友人の不妊の可能性を考えず、出産についてオープンに話せるのはアラサーの…

「戦争を記憶する 広島・ホロコーストと現在」を読みました。

【評価】普通。 【関心】「『きけわだつみのこえ』の戦後史」(※)を読んで以来、もう一度歴史を学びたいと思うようになりました。もちろん、山川出版の教科書を読み直すという意味ではありません。教科書レベルのことならそれなりに知っています。 本書は、…

「学校って何だろう―教育の社会学入門」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】最近、教育について様々な立場の方の本を読んでいます。そして、どの本もそれなりにおもしろいし、勉強になる、と思えます。その一方で、だんだん、ただ「おもしろい」と思っているだけではダメなのかな、と思うとことが増えて…

JMOOCと高等教育-高校までの「学び」と変わらない高等教育

最近、東京大学大学院の批判ばかりしていますが(※1、2)、それは、「私にもワクワクしながら学べる場を提供してよ!」という思い故です。勉強したいんです。。 勉強欲求を満たすため、もともとeーlearningはあまり好きではないのですが、話題ということも…

「アメリカの大学・ニッポンの大学」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】「イギリスの大学・ニッポンの大学」を読んだとき(※)から、本書があることは知っていて、いつか読んでみたいとずっと思っていました。ようやく、読むことができました。 【感想】本書は1992年に出版された同名の著書+α…

「嫉妬の世界史」を読みました。

【評価】まぁまぁ。 【関心】単純にタイトルに惹かれたので読んでみました。 【感想】思っていた以上におもしろかったです。 歴史上の人物・出来事を嫉妬の視点から切り取って描いているのですが、反面教師的なものも含め、組織で生きるための知恵を読みとる…

ポジティブアクションって必要?-最近の女性の活躍促進について思うこと。

私が乗る朝の通勤電車は結構混んでます。本を読むほどの余裕はないので、よく東洋経済オンラインとプレジデントオンラインを読んでいるのですが、「女の子が東大に入ると損?いいえ、日本一幸せになれます」(※1)というプレジデントオンラインの記事を発見…

「グリム童話の世界」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】 最近は新書ばかり読んでいますが、本当は小説が大好きです。 小説の中心とも言えるメルヘン-グリム童話がテーマであること、また、今までとは違う世界に触れたいという思いから読んでみることにしました。 【感想】 メルヘン…

「『やりたい仕事』病」を読みました。

【評価】まあまあ。 【関心】 私自身、仕事に迷走しているところがあると思っています。今さら「すごくやりたい」仕事があるわけではないのですが、だからこそ、それが「病」となる人々のことを知りたいと思い、読むことにしました。 【感想】前回読んだ榎本…

ここが変だよ、大学院!@東京大学

先日、「東大卒者が社会人になってから東大大学院に学費を払ってまで行く意味はない!」という趣旨の記事(※1)を書きましたが、東大を例に、私が思う「ここが変だよ、大学院!」論を書いてみたいと思います。 【学部よりレベルの低い大学院という問題】 最…

「大学とは何か」を読みました。

【評価】非常に良い。 【関心】本書のタイトルを見たとき、私がブログで書いている記事は本書のタイトル「大学とは何か」という問いについて、さまざまな角度から切り取って断片化して自分の思うところを書いているだけだな、と思いました。 現代社会におけ…

「寝ながら学べる構造主義」を読みました。

【評価】おもしろい。 【関心】 構造主義については、前々から関心がありました。しかし、「構造主義」という言葉はよく聞くのですが、社会主義のような漠然としたイメージすら持っておらず… 本書は非常に売れたらしいので、構造主義が手っとり早くわかるか…

東大生の就職者ゼロに見る新聞の役割の変化

以前、「朝日新聞、今春、東大生の新入社員ゼロ」というニュース(※1)を見ました。今から10年程前の私たちの就職活動のとき、新聞社の今後に若干の不安を抱きつつも、何人もの友人が新聞社を受けて敗れていった姿を見てきました。そんな私にとって、この…

「教養主義の没落」を読みました。

教養を歴史から見ることで、「教養」という言葉には一義的な定義がなく、それが指す内容はその時代によって異なるということがわかりました。 非常に勉強になる良書だと思います。

「『きけわだつみのこえ』の戦後史」を読みました。

【評価】 良い。 【関心】 以前読んだ、「ぼくらの頭脳の鍛え方」(※)で推奨されていたので、読んでみました。 【感想】「きけわだつみのこえ」は、大学生の頃、友人に勧められて読みました。大学時代、教科書以外で読んだ数少ない本です。 私なんかよりは…

詰め込み教育の魅力~「わかる」喜びだってちゃんとあります!

ゆとり教育は、ただ知識を詰め込むだけで、わかったりできるようになったりする喜びが少ないという趣旨で語られることが多いですがそんなことはありません! 私のささやかな体験談をお話しさせていただきます。 そして、もう少し社会の中で「詰め込み教育」…

「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」を読みました。

高学歴・アラサー女子としては、働くことに多大な関心があります。 そこで読んでみることにした本書ですが、ブラック企業の壮絶な実態に驚いたとしか言いようがありませんでした。 ブラック企業と甘えが原因と言われる若者の早期離職問題。考えれば考えるほ…

「公共哲学とは何か」を読みました。

【評価】 いまいち。 【関心】 以前から、「エリートとは何か?」ということに関心がありました。別の関心から読んだ「中国はなぜ『学力世界一』になれたのか」(※)の中に出てくる、21世紀のエリート論的な話の文脈で本書が紹介されていたため、以前から…

「書くことが思いつかない人のための文章教室」を読みました。

文章を書く上で、少しでも役に立てばいいな、と思い読んでみたのですが、「良い子のための作文教室」という感じで、私としては物足りなかったです。 対象年齢が中学生のイメージです。。

東大卒者にとって東京大学大学院は行くに値しない!?

学びたいという欲求はあります。 でも、友だちの話などを聴いたりすると、東大大学院には私が望む環境はないようです… 東大修士課程等に占める東大卒者の割合から、東大卒者が社会人経験を経て大学院に行く意味があるか考えてみると。。。 お金を払ってまで…

「新聞があぶない」を読みました。

今から約10年前、新聞社を受けることを考えている友人たちが話していたことは、こういうことだったのか、と今さらながら理解できました。 でも、「それで結局、新聞はどうなったの?」ということ気になります。 この本の「その後」が知りたくなる一冊です。 …

「それでも、ゆとり教育は間違っていない」を読みました。

「ゆとり教育」推進時の文部科学省の担当課長だった寺脇氏が書いた著書ということで、「ゆとり教育」についてもう少し詳しく理解できるかも、と思い読んでみることにしました。 「ゆとり教育」擁護派の人を集めて話を聞きました、という感じの内容で非常に残…

学歴と引き換えに失ったモノ?-ヒロイン的生き方?

シンデレラが長く広く愛されていることからもわかるように、シンデレラのようなヒロイン的女性へのあこがれはあります。 東大を出ていようと、似合わないと言われようと、あるものはあるんです!! 今の選択の結果を後悔はしているわけではありませんが、何…

東大女子は高飛車!?それは違います。

先日「『結婚したら苦労しそう』な女性の出身大学の1位は東大卒」という記事を見つけました。 調査結果は結果なのでいいのですが… 東大女子は自己主張が強いのは認めます。私自身も強くないとは言いません。 でも、「高飛車」ではないです! こうやって東大…

「世界カワイイ革命」を読みました。

世界でいかに日本の「カワイイ」が広まっているかについて、著者の実体験に基づいた報告が書かれています。 でも、それだけじゃなくて、クールジャパン戦略や外交論、日本文化論についても書いてほしかったです。 読み終わった後、「かわいいっていいよね!…

研究者と官僚は似ている?

昨今のSTAP細胞問題に関する一連の報道を見ていると、研究者と官僚って似ているなって思います。 理由は以下の4つ。 ①国民(社会)のために働く仕事なのに、そう思っているようには思えない。 ②仕事の独占の崩壊。 ③責任を追及されない体質。 ④組織の体質が…