「モチベーション3.0」を読みました。
【評価】
まあまあ。
【関心】
最近、というわけではありませんが、いつもあまり労働意欲が湧きません。
でも、楽しく働くことができるのであれば楽しく、できれば「仕事に没頭してみたい」とも思っています。
…そのような状況はほとんど経験をしたことがありませんが。
でも「あこがれ」としてあります。
とは言うものの、現実は「早く帰りたいな」と思いながらやるべきことを粛々とやる日々を送っています。
「このままでも悪くはないけれど、このままでないほうがベター」だと思い、久しぶりに自己啓発本を読んでみようと思いました。
何となくネットで検索をしてみたところ、本書のタイトル「モチベーション」という言葉が目に留まりました。
私はとにかくモチベーションが低いので、「何か得られるものがあればいいな」と思い、読んでみることにしました。
【感想】
「目からうろこ」というほどのおもしろさはなかったけれど、論文などのエビデンスがきちんと提示されていて説得力のある内容だったと思います。
ただし、後半はいまいちです。
本書の主な内容は、基本的な報酬ラインを満たした上で、
- アメとムチによる動機づけ(=外発的動機づけ)は非ルーティーンワークではプラスに働かない
- 非ルーティーンワークでいかに労働者のモチベーションを上げるか
→内発的動機づけが重要で、それを持続させるためには「自律性」「マスタリー」「目的」が大事 - 上記趣旨を理解した上で、適切な報酬の与え方、どのように「自律性」「マスタリー」「目的」が達成できるような職場環境を整えるか説明
というものだと理解しています。
「言われてみればわからなくもない」という内容でしたが、私のような一般労働者としては、本書を読んだからといってすぐにできることはほとんどないのが残念でした。
もちろん、非管理職の人でも内発的動機づけに基づいて働けるよう、たとえば、「自分で勤務評定をつくってみよう」といった話は載っていましたが、残念ながらそれを実行するようなモチベーションは私にはありませんでした…
それどころか…
どちらかというと、他力本願な私は「誰か、私のモチベーションが内発的に動機づけられるように環境改善をして」と思ってしまったダメ人間です。
本書に、自分が内発的動機づけタイプか外発的動機づけタイプかを判定してくれるHPが載っていたので、大嫌いな英語と格闘しつつチェックをしてみたところ、
予想通りと言えば予想通りでしたが、私は外発的動機づけタイプでした。
同じ仕事をしていても、そこに楽しみや魅力を見出し、内発的動機に基づいて仕事ができる人も当然いるのだと思います。
でも、私はなかなか仕事にコミットできません。
どうしても、仕事を自分と切り離して仕事を「自分から遠く離れたもの」にしてしまいます。
自分でもどうしてコミットできないのか、仕事と自分を切り離してしまうのかよくわかりません。
できることなら、私だって仕事にのめり込んでみたいです。没頭してみたいです。
でも…
こう言っては身も蓋もありませんが、年を取るたびに「情熱」とか「一生懸命」とか「打ち込む」ということが私の身体から消えていってしまっている気がします。
どうしたらいいのか、よくわかりません。
上述のとおり、何かが根本的に欠けている私には本書を読んでも「今すぐ役に立つ」内容は見つけられませんでした。
しかし、本書は、動機づけについてエビデンスに基づいてわかりやすく書かれた、かつ、管理職にとっては実践ができそうな仕事の場面に関する具体的な話も盛り込まれた比較的おもしろい本だと思います。
ただ、しつこいですが、後半は失速している感じが否めないのが残念です。
加えて、もとが英語で書かれている本だけあって、「重要なことは繰り返し提示」され、最後に「ディスカッションポイント」が書かれています。
「翻訳書」という印象が強い本でした。
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: ハードカバー
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