「日本の10大新宗教」を読みました。
【評価】
普通。
【関心】
以前、「世界の宗教がざっくりわかる」(※1)を読んだ際、宗教に関する基礎知識をもう少し身につけておきたいと思いました。
そこで、今まで読んでみて非常に良かった島田氏の著書で探したところ、本書が目に留まりました。
これまで新宗教についてはほとんど関心がなかったのですが、「だからこそ読んでみるべき」と思い読んでみることにしました。
【感想】
想像していた以上に自分が新宗教について何も知らなかったことがわかり、それだけでも読んだ甲斐がありました。
同時に、自分の常識というか教養というか、社会知識のなさに驚きました…
例えば、創価学会。
公明党の支持母体であることから、何となく知っているつもりになっていましたが…
本書を読んでいて、「そうだったんだ!」と思うところがたくさんありました。
あれほど有名な創価学会ですらそのような状況だったので、本書で取り上げられている新宗教については「初めて名前を聞いた」というものも少なくありませんでした。
しかし、そこは島田氏の著書。
これまで読んでみてハズレがなかっただけのことはあり、新宗教についてほとんど何も知らない私でも非常によくわかりました。
加えて、新宗教の特徴やそれらが興ってきた背景、戦争や天皇の人間宣言といった「歴史」との関係の説明など、とても勉強になりました。
一方で、個別の新宗教の話を読んでいると、結局のところ、(新)宗教とは「ある出来事の原因を何に結びつけて捉えるかということなのだろうな」という気がしてきました。
例えば、ある宗教に入って比較的すぐに病気が治った場合、病気が治った理由を「宗教のお陰」と捉えるか「たまたま治りそうなタイミングで宗教に入っただけで、治ったのは自己治癒力or医療のお陰」と捉えるかで、その宗教を信じるか否かが決まるのではないか、と思いました。
原因と結果の関係をどう捉えるかという問題は宗教に限った話ではないのかもしれませんが…
そして、このような考え方自体、「科学主義」に毒されたものの見方なのかもしれませんが…(※2)
本書は、タイトルから個別の新宗教に関する理解が深められることは想像がつきますが、それ以上に多くのことを学ぶことができる著書だと思います。
※1「世界の宗教がざっくりわかる」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、
※2狂信的な科学教信者ばかりの社会? - 東京大学を卒業しましたが、