「大人になる」って何だろう ~政治家の言い訳と子どもの言い訳と責任と+α
今週末は久しぶりの衆議院選挙です。
先日、解散に関するニュースを見ていたら、前回の解散のきっかけとなった野田総理(当時)と安倍総裁(当時)の党首討論を思い出しました。
衆議院の解散は、もっと密室などの「裏側」で決定されるものだと思っていたので、野田氏が売り言葉に買い言葉的に「解散してもいい」と言ったように見えた安倍氏とのやり取りには驚いた記憶があります。
あの時のやり取りを国会の議事録で読むと、結局何が野田氏が解散の条件として提示したもので、そのうちどこまでが安倍氏との間で「約束」とされたことなのかは判然としません。
しかし、「『次期(2013年1月)通常国会終了まで』に定数削減を含む選挙制度改革をする」(※1)という内容が三党合意として文書で取り交わされたそうです。
ちなみに、この文書、ネットで見つけられなかったのですが、私の探し方が悪いのでしょうか…?
国民の税金の使い方に大きな影響を与える話なので、簡単に見つけられるようにしておいた方がいいのではないかと思うのは、世間知らずの私の誤った考え方なのでしょうか。。
それはさておき、この議員定数の削減は、いまだになされていないそうです。
今年の4月に書かれた「『議員定数削減』って今どうなっているの?」(※1)という記事によると、各党それぞれの思惑があるため、いまだ合意に至っていないようです。
ちなみに、この記事が書かれた時点で、三党合意で約束されていた時期は過ぎていました。
さらには、議員定数削減がなされないまま、安倍首相は衆議院を解散してしまいました。
昨今の報道によると、再度、安倍氏が首相となる可能性が高そうですが…
やっぱり、「責任」って何なのでしょう?
【政治家の言い訳と子どもの言い訳と「大人になる」こと】
皆様は、小学生のころ、「宿題」を忘れるとどうなりましたか?
私の場合は、先生によりましたが、「明日出します」と言えば許されたり、「宿題忘れ」として黒板に名前を書かれたりしました。
そして、宿題を出さないまま数日が過ぎると、同じプリントを渡され休み時間や放課後にやらなくてはなりませんでした。
宿題を出さずに逃げきれる、ということはありませんでした。
生徒:プリントを見てみたら思っていた以上に難しくて、それに、やろうとしてたらお母さんに手伝いをしなさいって言われたりとかして。気づいたら時間が無くなっちゃったんだもん…
先生:宿題はきちんとやらなくてはいけないものなんです。
生徒:だって…
先生:「だって」と言ってもダメです。
このようなやり取りを何度か見た気がします。
さて、先に挙げた議員定数の削減は、「宿題」とは性質が異なることは重々わかっていますが…
上述の宿題を忘れた(できなかった)生徒の言い訳と似ている気がします。
安倍首相は、もしも子どもに「宿題はきちんとやらなくちゃいけないって言われるし、出さないと居残りだってさせられるのに、どうして議員定数削減の約束は守らないままにしていてもいいの?」と聞かれたら、何と答えるのでしょうか?
(こんなことを言う子どもはいませんね…)
大人になると、きれいごとばかり言っていられなかったり正しいことが通るわけではない現実を目の当たりにすることがそれなりにあります。
それは多くの大人が知っている現実なのに、小学生などの子どもには、約束を守ることや「正しい」ことの大切さなどを教えます。
しかしながら、いわゆる「いい子」だった子どもほど、大人になって政治家や官僚、弁護士などになり、そのような「建前」を早々に捨てて法律すれすれのことをやったり、変な理屈を押し通している気がします。
今さらではありますが、「『大人になる』って何なんだろう」と、思ってしまいます。
そして、「責任ってなんだ?」という疑問とあわせて考えると、選挙に行くモチベーションが下がってきます。
本記事に不謹慎・不適切な内容がありましたら申し訳ございません。
※1「議員定数削減」って今どうなっているの? /早稲田塾講師 坂東太郎のよくわかる時事用語 | THE PAGE(ザ・ページ)