東京大学を卒業しましたが、

東京大学を卒業したけれど、「何者」にもなれず社会の中に埋もれきったアラサー女子の、現状への反省も込めた徒然記です。

「面従腹背」について徒然と…

「終身雇用を信じていますか?」


そう問われたとき、私だったら
「終身雇用を前提として雇用をされていると思うけれど、でも、自分の所属組織が定年するときまで必ずあるとは限らないし、場合によっては解雇されることもあると思う」と答えると思います。

「終身雇用」を完全に否定をするつもりはないけれど、「終身雇用」を心の底から信じることはできません。
何かあって財務状況が悪くなったらリストラされる可能性は十分にあると思っています。

私の友人の多くも私と同様「終身雇用は前提だとは思っているけれどそれが保障されているとは思っていない」というスタンスだと話している内容から感じます。
もちろん、私も友人もいわゆる「みんなが知っている企業」に勤めているので、経営が傾くことも倒産をすることも「可能性は低い」と思ってはいますが、それでも「何があるかはわからない」とも思っています。
このような感覚は、ここ数年の有名企業のニュースを鑑みるに、決して「的外れなもの」ではないと思います。

一方で、諸先輩方から聞いた話で恐縮ですが(よって、それが本当か否かはわかりません)、「一流企業が倒産する」ことは冗談として受け止められていた時代があるそうです。


どうしてこのように「企業」に対する認識が変わったのでしょうか。

それはきっと、私たちがいつのころからか「大企業」が倒産したり、「一般に思われていたような企業」ではなくなる姿を見たり、「早期退職」や「追い出し部屋」といった話を見聞きしてきたからだと思います。
世代が変われば常識が変わるようです。


【政治・行政不信を育てる「面従腹背」?】

 

昨今、文部科学省内閣府首相官邸獣医学部の新設を巡り(以下、「加計問題」とします)、「行政がゆがめられた」とか「総理のご意向があった」とか「忖度」だとか。
国民の政治・行政不信を招くような話を繰り広げています。
最終的にどう決着がつくのかはわかりませんし、私自身はそれ自体には大した興味はありません。
しかし、前川前事務次官の告発に端を発するこの泥沼劇について、徒然と思うことがあったので、以下、私の根拠のない妄想を書かせていただきたいと思います。


以下は全て私の妄想です。
言葉の正確な意味をきちんと理解していなかったり、事実誤認や考え違いなどがあるかと思います。
ご容赦いただきますようお願い申し上げます。

 

「あなたは政府や行政をどの程度信じていますか?」

私は以前より、政治・行政への不信感の強いタイプですが、以前読んだ『ポスト戦後社会』(※1)によると箱モノ行政を含めて、昔は随分と政治・行政が信頼されていたようです。
実際、私が子どものころには「日本政府がついているから」といったことを大人が口にするのを聞いた記憶があります。

一方、安倍内閣の支持率は現状「ものすごく低い」ということはありませんが、政権成立当初に比べたらだいぶ低くなってきています(※2)。
もちろん、「支持率=政権への信頼」と一概に言えるものではないと思うので、現状の政治(及び行政)が国民からどのように思われているのか、正確なところはわかりません。


そうは言っても、今回の加計問題を巡る関係者のやりとり。
一連の騒動を何となくニュースで見聞きした子どもたちは、大人になったとき、「政治・行政」に対してどのように思うのでしょうか。

いわゆる「大手企業」に対する認識について、私の親の世代では「冗談」だったことが私たちの世代においては「普通の考え」となったように、きっと今の子どもたちは今の時代の大人以上に「政治・行政」を信頼しなくなってしまうのではないかと想像されます。
そのような状況下で「愛国心」は育まれるものなのでしょうか。

愛国心」については、具体的にどのような「心」を指すのか私自身が理解できているとは言えず、また、それを持つべきか否かについては言及しませんが、
現在の教育基本法には「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに」と記載されています。

教育基本法の担当省庁は文部科学省です。
一方、今回の加計問題の発端となった前川氏は文部科学省の元トップであり、座右の銘は「面従腹背」だそうです。

今回の加計問題について、政治・行政への不信を招くような泥沼劇の「舞台」を演出し、次世代の「政治・行政」への不信感を高め「教育基本法」の精神に反する次世代を育成すること…
それが、前川氏が意図した「面従腹背」だとしたら…

幕末に奇兵隊を組織した高杉晋作もびっくりだと思います。


私はもともと「政治・行政」への不信感は強い方なので加計問題があったからといってその評価は変わりませんし、戦前の政治状況から「政治不信の高まりは歴史的に繰り返されるもの」だとすると、加計問題があってもなくても「政治不信」は高まっていたのかもしれません。
しかし、「世代が変わると常識が変わる」という観点から、加計問題を巡って政治・行政が晒した醜態が子どもたちの将来にどのような影響を与えているのか、わからないながらも想像してみると…
そして、それが、役人による「面従腹背」だったとしたら…


上述の私の妄想はものすごく醜い妄想に違いありません!

そもそも、東大の大先輩である前川氏が悪い人であるはずありません!
ノブレス・オブリージュ」です!!
ということにしたいです…


以上、今日も大変無礼な妄想を失礼いたしました。
あわせて、徒然とした駄文を晒したことを深謝申し上げます。

 

 

※1「ポスト戦後社会」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、

※2安倍内閣支持29.9%に急落=2次以降最低、不支持48.6%-時事世論調査:時事ドットコム