「新書で名著をモノにする『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』」を読みました。
【評価】
いまいち。
【関心】
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に限らず、古典や名著と呼ばれるものは読んでおきたいと常々思っています。
しかしながら、『学問のすゝめ』(※1)もそうでしたが、古典や名著と呼ばれるものに対しては「難しいんだろうな…」という漠然とした苦手意識があり、なかなか実際に読むところまで到達できずにいます…
そんな私にとって、本書のタイトルはとても魅力的でした。
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は、以前読んだ「資本主義とユダヤ・キリスト教」(※2)で少し触れられていたので、「理解が深められるといいな」と思い読んでみることにしました。
【感想】
甘かった!
というのが率直な感想です。
「資本主義とユダヤ・キリスト教」(※2)以上に理解が深まることはなく、むしろ、「資本主義とユダヤ・キリスト教」を読んでいたから何とか理解ができたという感じでした。
本書は一体どのような層をターゲットとしているのでしょうか…
タイトルがターゲットとしているであろう層(=初心者)と内容に乖離があるように感じました。
本書によると『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は様々な論争の対象になったそうです。
そのような論文を新書で理解できるレベルにまとめようという試み自体が無謀だったということでしょうか…
また、本書には数ページにわたる註があったりと、構成的にも非常に読みにくかったです。
それも、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』が様々な論争の対象になったかららしいのですが…
全体的にもう少し何とかならなかったのかな…と思ってしまいました。
そのせいか、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』よりマルクスの『資本主義』の説明の方がわかりやすく良かったです。
新書を読むようになって一年と数か月。
それなりの冊数の新書を読んできたので、そろそろ古典にも手を伸ばすべき時期にきているような気はしているのですが…
気分的に難しい今日この頃です。。
※1「学問のすすめ 現代語訳」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、
※2「金融恐慌とユダヤ・キリスト教」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、
新書で名著をモノにする 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 (光文社新書)
- 作者: 牧野雅彦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/04/15
- メディア: 新書
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