「学問のすすめ 現代語訳」を読みました。
【評価】
おもしろい。
【関心】
学ぶこと、学問、大学などに興味がある私にとって、「学問のすすめ」はかねてから読んでみたい本でした。
しかしながら、現代とはその文体がかなり異なる明治初期に書かれた文章を読む勇気がなく…
そのような折、「学問のすすめ」の「現代語訳」を発見したので、読むことにしました。
【感想】
本書が書かれてから約150年が経っているのに、読んでいてほとんど違和感がないことに驚きました。
そして、「すごい」の一言に尽きました。
ベトナムの歴史を学んだあと(※1)ということもあり、明治初期、国際情勢を理解し、かつ、西欧文明の「凄さ」に飲み込まれるのではなく距離を置きつつ理解し、日本の現状を冷静に見て「一国の独立」を真剣に考える福沢諭吉のような人がいたから、日本は何とかやってこられたのではないか、と思えるくらい、私にとってはすごい内容でした。
「学問のすすめ」には、学問に関することだけではなく、(国としての)独立や政府についても書かれています。
どれも示唆に富んだ内容でしたが、個人的には「学問とは何か、その必要性」「学問をする者について」といった内容には特に学ぶことが多くありました。
加えて、現代の「学者」と呼ばれる人たちであれば、様々なしがらみから書けないだろうと思われるような政府批判や「あるべき論」が書かれていて、現代よりも明治初期の方が自由だった感じがして少し不思議でした。
本書によって「学問のすすめ」の内容はだいぶつかめたので、いつか原文に挑戦してみたいと思います。
※1「物語 ヴェトナムの歴史」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、