「ベトナム戦争」を読みました。
【評価】
おもしろい。
【関心】
以前読んだ「資本主義の終焉と歴史の危機」(※1)で、ベトナム戦争がアメリカのフロンティア拡大の挫折として書かれていました。
しかし、大学受験時に世界史の勉強はしたものの、正直、現代史は力を入れていなかった私には、「ベトナム戦争=アメリカとソ連の代理戦争」という程度の認識しかなく、いまいちピンときませんでした。
そこで、今さらではありますが、ベトナム戦争について詳しく知りたいと思い、本書を読むことにしました。
【感想】
本書ではベトナム戦争について、以下、6つの視点から書かれています。
(以下、抜粋)
1.冷戦の名のもとに繰り広げられた戦争
2.ベトナム共和国(南ベトナム)内の反政府勢力(民族解放戦線や臨時革命政府)と、彼らの盟友だったベトナム民主共和国(北ベトナム)との水面下の戦い
3.北京とハノイの隠された戦い
4.ワシントンとサイゴンの静かなる戦い
5.アメリカと、東南アジア諸国との外交テーブル上での戦い
6.米国内で展開された、政府と世論との、そして現在と過去の戦い
本書を通じて、ベトナム戦争が「どのように」アメリカの資本主義におけるフロンティア拡大の限界だったのか、ということはよくわかりませんでしたが、今まで聞きかじっていたベトナム戦争とは全く違う「ベトナム戦争」を知ることができました。
ベトナム戦争に「独立戦争」や「南北統一戦争」の側面があることなど、これまで考えたことがありませんでした。
実際、ベトナムのは人ベトナム戦争をどのように捉えているのか聞いてみたいです。
また、戦争とは単に正義を掲げて突っ走ればいいわけではなく、国際関係や国内におけるパワーバランスの問題など、様々な事情に制約されることも、特にアメリカの話から、リアリティを持って理解することができました。
戦争って、一体何なのでしょう…
非常に考えること・学ぶことの多い一冊でした。
※1「資本主義の終焉と歴史の危機」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、
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・「物語 ヴェトナムの歴史」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、