「学校って何だろう―教育の社会学入門」を読みました。
【評価】
おもしろい。
【関心】
最近、教育について様々な立場の方の本を読んでいます。
そして、どの本もそれなりにおもしろいし、勉強になる、と思えます。
その一方で、だんだん、ただ「おもしろい」と思っているだけではダメなのかな、と思うとことが増えてきました。
それ故、副題の「教育の社会学入門」に惹かれて読んでみることにしました。
【感想】
この本のベースとなっているものは、今から約20年前に子どもを対象とした新聞で連載されたものだそうです。
「そういえば、昔は『子ども新聞』などというものがあったな…」という感慨を抱きつつ読んでいたのですが、内容が全く古くなっていないことに驚きました。
本書は、大人になって読むと、既に知っていることも多く書かれています。
しかし、それでも読者を退屈させない鋭さで、大人になるまで気づけない、大人が子どもに押しつけている「社会」を暴いています。
本書のような、自分がいる世界(=内側)をその外側から見たり、自分がいる世界それ自体やその前提を疑うという発想は、中学生にとってはまさに「コペルニクス的展開」なのではないでしょうか。
ぜひ、総合の授業の教科書に使ってもらいたい一冊です。
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