「近代日本の官僚」を読みました。
【評価】
すごくおもしろい!
【関心】
官僚について、歴史的な観点から知識を得たいと思い本書を読むことにしました。
【感想】
最近読んだ新書の中ではこれ以上ないというくらいおもしろかったです。
中公新書だけあって、やや難しく読みにくい部分はありますが、
- 官僚の誕生から様々な変化を経て組織として確立していくまでの経過を含めた知識が得られる
- 歴史という流れの中で議会(政治家)と行政(官僚)の関係についての知識が得られる
- 明治維新後の国家を創っていく人々の物語として非常におもしろい
という、日本史好きにはたまらない内容でした。
ここで学んだことについては、近いうちに記事にまとめたいと思いますが、以下の点は改めて目から鱗でした。
・政治家という仕事は最近までなかった
明治維新後、最初に国を統治したのは、国会議員でも官僚でもなかったということに改めて気づきました。
どういう表現が適切なのかはわかりませんが、山県有朋も伊藤博文も初めは「統治者」だったんですね。。
帝国議会が開かれるまで、政治家が存在しなかった…
盲点でした。
・政官関係
民主党による政権交代以降、政官関係はよく話題になりますが、
明治政府=藩閥統治に対抗するものとして、帝国議会が開設され、国会設立を要求した民党に対抗するものとして明治政府=藩閥統治=官僚機構があった。
昨今の政官関係の議論において、重要な点ではないかと直感的に思うのですが、あまり議論の観点として扱われないのは何ででしょう??
<関連記事>
・「大学とは何か」を読みました。 - 東京大学を卒業しましたが、
・「学歴が気になる」という視点から政官関係について考察をしてみる。 - 東京大学を卒業しましたが、
近代日本の官僚 - 維新官僚から学歴エリートへ (中公新書)
- 作者: 清水唯一朗
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/04/24
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (11件) を見る